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考えごとをするのは、決まって家への帰り道。

ダーウィンが来た、

家の近くで、鈴虫が鳴き始めた。

 

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ふと、なぜ鳴くのか気になってググってみた。

どうやらやはり、求愛のためらしい。

涼しくなるころを見計らうなんて、そのあざとさは見習わざるを得まい。

動物のことを調べると、ダーウィンが来た!生き物新伝説を思い出す。

完全に親の影響なのだが、一番好きなテレビ番組はこれ。

そして毎回、世界中の動物たちにひどく感心させられて日曜日が終わる。

 

 

 

そもそも、動物が好きなのである。

動物の、動物らしいところが好き。

美しくて、残酷で、必死で、あっけないところが好き。

同じ理由で、人間は好きで嫌い。

美しくて、とても残酷で、必死だし無感情で、しぶといようであっけない。

だから人間の、より動物らしいところが好き。

エロとかグロとか、そんなチープな次元じゃなくて本能的な側面が好き。

性別とか肌の色で差別する変に賢いところが嫌い。

何かに喜んだり、怒ったり、哀しんだり、楽しんだりする一面が好き。

 

でもそれは、同時に悲しみを生むことが多いから、

「現実を見たことないからだ」「体験したことないからだ」という

いわれのない反感を買いそうだけど、

「知らないから言える」という論理の破綻した特権を行使したい。

 

 

 

話を動物に戻す。

なぜ動物が好きなのかというと、理由はシンプル。

それは、動物がとても理にかなっているから。

とてもロジカルで、強かに、一所懸命生きているから、動物が好き。

同じ理由で、地域やそこに住む人のことが好きなんだと思う。

(今回は人間の話に脱線しない)

 

長い首を持つキリンは競争率の低い場所の草を食べるため。

長い鼻を持つ象は足元の水や草を効率よく食べるため。

狩りをしない雄ライオン。お腹のなかで共食いさせるサメ。

大きな角を持つ鹿。葉っぱの真似をする昆虫。

 

みんな生きるために自分の姿を変えてきた。

(あるいは変わったものだけが生き残った)

食料を食べて生き残るため、食べられないようにして生き残るため動物は進化する。

 

きれいな羽をもつ孔雀も、きれいな声で鳴く野鳥も、

お相手の鼻を噛むラッコも、ダンスを踊るカメレオンも。

異性の気を惹くための技術を、種の保存のためだと正当化して進化してきた。

 

そんな至上合理主義で弱肉強食な世界で生きている彼らだからこそ、

その姿は美しく映るのかもしれない。

その姿に、いたく感情移入が出来るのかもしれない。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

このままでは終わらない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこで登場するのが、ねこである。

日本に生息するのは基本的にイエネコと呼ばれる種類で、

ヨーロッパで家畜化されたネコ科の末裔である。

そんな彼らが、

「本当は外でネコらしく生きたがっている」ように窓の外を見ていても、

きっと本人からすれば「今日もいい天気だな~」くらいなもんだ。

※野生の頃なんて5千年くらい前の話。

 

どうして私が、そんな彼らを愛して止まないのかを、改めて考えてみた。

 

 

 

 

 

 

 

 

理由なんて、なかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

単純に好きだから好きなのである。

強いて理由をつけるのであれば、「かわいい」からである。

古語で言うと「をかし」「あはれ」などがふさわしい。

英語で言うなら「cute」ではなく「interested」だろうか。

 

とにかく、言語化不可能な論理もクソもない感情なのである。

そもそも、言語化など不要なのかもしれない。

 

結論のないまま書き始めたから、

動物の話でシリアスに始めたのに、結局ねこである。

すべての話はねこに続くのである。

 

ここまで私を魅了するねこについてもっと考える必要がありそうだが、

彼らを見てるとそれすらばかばかしくなってくる。

考える間もなく、ちょっかいを出したくなる。そして冷たくあしらわれる。

 

そんな動物同士がいたって、幸せだ。